一瞬、時が止まったような気がした。


「このユリが美鈴に見えて、今日の朝思わず買っちゃったんだ」


「そ、うなんだ」


ユリを見ていた時と同じように、
愛おしそうに私を見つめる先生。


気のせいではない。


「美鈴、美鈴は俺にとって特別だよ。
何かあったらすぐに俺に教えろ。
美鈴の不安は俺が取り除いてあげる。

それだけは覚えといてな。」


先生の言ってる言葉が、教師として言ってるようにどうしても聞こえなかった。


一人の男としてーーーー


ううん、きっと私の勘違いだ。