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「……ず!…すず!美鈴!」


「あっ、はい!」


ボケっとしていた私を、あの日と同じように心配そうに見る先生。


先生は、いつからか自然と二人きりになると私を下の名前で呼ぶようになった。


ー「他の奴らには内緒な?」


私だけ特別

そう言ってくれてるみたいで嬉しかった。


「美鈴、具合悪いか?」


「悪くないよ」


先生に美鈴って呼ばれるたびに、胸が高鳴るのは仕方ない。


「学校で嫌な事あったか?」


「友達もいるし、嫌な事ないよ」


「じゃあ、困っている事あるのか?」


相談に乗るぞ、と言う先生に


「授業は先生がこうして見てくれるし、心配してる事もないかなー?」