「なんで、いるの…!?」
焦ってるような、怒ってるようなそんな中村の声がした。
時計を見ると、一時間も経っていた。
「はぁ、はぁ…」
あ、れ?誰がタオルケットかけてくれたのかな…?
まあ、いいか…
外に出てみると、中村と綺麗な女の人が。
「空、あのね…「うるさいな。もうあんたの顔も見たくないわけ。かえってくんない?」
なんで、そんな悲しそうな顔をするの?
怒ってるけど、どこか悲しそう。
気になるけど、聞いちゃいけないような雰囲気。
「あんたは、俺を裏切ったんだ。」
「違うの!話を聞いて!」
「何を聞いても信じらんないよ。」
冷たく、そう言い放った中村。
女の人は泣きそうで。
「あんたなんか、死ねばいいのに」
その言葉を聞いた瞬間、私の中で何かが切れた。
「中村ぁ!!」
「…なに?紗矢香ちゃん関係無いよね?」
そうだよ、関係無いよ。口出す気もないけど、ね?

