「てか、こっちおいで?」
がしっと腕を掴まれ、引っ張られる。
「ちょ、触んないで!」
男の力になんて叶うわけもなくズルズルとだんだん元いた場所から離れていく。
「お前ら、趣味悪いな。」
いつも聞いてる、憎たらしいやつの声が聞こえた。
「東雲!」
「こいつ、やべーよ?プリン3個も一気に食うんだぜ?」
カンケーないし!!なんで貶されてんのよ!
もうやっぱりむかつく!!
でも、安心した。東雲がいるならなんでも言える。
「そうよ、趣味最悪。私に目つけるなんて、よほど周りに女の子がいないみたいね?もてない男子は大変ねぇ?」
挑発気味にそう言うと、もてない3人組は顔を真っ赤にして
「てめぇ!なめんじゃねーぞ!」
と言って、私に向かって殴りかかってきた。
やば!
そう思った瞬間、東雲に腕を引かれてギリギリセーフ。
「くそッ!」
次は東雲に殴りかかる。
「ゔっ…ぅ…」
東雲が1人に蹴りを入れたから、他2人は顔を真っ青にして、今にも死にそうな顔をしている。
ださいな。素晴らしくださいよ。
「お前らごときに負けるわけねーだろ?」
そう東雲が決め台詞を言った。
だから私も、
「東雲イッケメーン」
いや、本音!
かっくいー!
「くそ!覚えてろよー!」
と仲間を救出して言い残して去って行った。

