「はい、これ」
渡されたのは月のピアス。
「え、っ?」
「僕らのは狼だよ!!」
え?え、?
「俺らは人間だろ?だから、月を見て狼になって強くなるんだぜ!」
「賢、惜しいけど違うから。俺たちは月のおかげで強くなれる、そういう意味もあるんだけど…」
「…?」
「ずっと月と一緒にいる、つまりずっと紗矢香ちゃんの隣にいるってことの誓いの印ってわけ。」
その言葉を聞いて、また涙が溢れる。
涙腺ゆるゆるだなぁ。
「言わないとなーんにもわかんないぜ?」
あ…
言いたいこと?
ひとつしかない。
「もう一回…信じたいッ…だから…みんなの仲間にしてください…」

