The girl is “Betrayer”

「こ、怖かったぁ…」

さっきまでの緊張の紐がほどけた気がした。

「はっ、あなたたち…は、誰…?」

さっきの殺気、これから殺されてしまうのではないか。


そう思うと、やだ、怖い、怖い怖い怖い怖いッ!

私には、やることが…


復讐をするんだ…

「大丈夫だよ?」


そう言って手を伸ばしてきたEくん。

「い、いやっ!!」

パシッ。


その手を振り払ってしまった。

なんで、こんな怖いの?

やだ、やだやだやだ…


わたしらしく、ない…



「はぁぁぁぁ…」

そうため息をついたBくん。

Bくんはだんだん近づいてきて、座ってる私と目線を合わせる。


「俺は東雲玲音。」

「…っへ?」


「殺したりしねーよ。安心しろ。」


そう言って、彼は私を、優しいけど力強く抱きしめた。




そこで私の意識は途切れた。