何分泣き続けたんだろうか。
もう辺りは暗くなっていて、もうすぐ完全下校の時間。
グラウンドではサッカー部が片付けをしている。
下を見てると、ある人物を見つけた。
…拓馬。
拓馬を見た瞬間、また涙があふれる。
今から帰るのかな…
いつも一緒に帰ったね。
その隣にいるのは、栗原絢香。
…もう、居場所なんてないんだ。
「ふっ…う…」
好きだよ、拓馬…
もう、君に思いを伝えることはできないんだね。
「うっく…」
“ここにいろ”
そう言った拓馬は、嘘だったんだね。
「た、くま…」
騙したの…?
あの言葉は、嘘だったの…?
「栗原、あや、か…」
なんで、なんで私の大切な居場所を奪うの…?
みんなの心を、一瞬で持ち去ってしまったの…?
「み、んな…」
なんで、ずっと一緒にいた私じゃなくて、栗原絢香を信じるの…?
仲間じゃ、なかったの…?
「ゆる、さない…」
許さない…
許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない…
ユルサナイ。
私は涙をぬぐって、呟いた。
私はもう騙されない。
利用するものは利用する。
そして彼らに、最高の…
“復讐”をする。
「おぼえてなさい…」

