『…お坊っちゃまが、毎日毎日どーして私なんかをお構いになるんでしょーかねー』


昼休み、私は友達の椿(つばき)に愚痴をこぼした


「そりゃあ好きだからじゃない?」


ブホッッ


私は椿の言葉に飲みかけていた、大好物のいちごミルクを吹き出した


『冗談は今、言うべきでないよ…』


「いやー、ほんとにほんとに。」


椿は落ち着いた調子で話し続けた


「だってさあ、他の女子ともよく喋ってるけどさ、染井くんが自分から話しかけるのって、優だけだと思うんだよね〜」


『そっ、そんなことないよ…仮にそうだとしても、私はとても迷惑してるよ』


「優さん、あんた、それを聞いた染井ファンの女子さん達ににボコボコにされるよ…」


私は、ハァ、とため息をついた