名前、なんていうのかな。
私は猫のところに静かに駆け寄る。
猫は私が来ても逃げずに、眠たそうに目をうとうとさせていた。
名前わからないから、勝手に命名してあげよう。
「んー……」
ありきたりなのは嫌だなぁ。
あんまりない名前がいいな。
真っ白な毛をした、可愛らしい猫。
この学校に居座る、野良猫さんかな?
「じゃあ、白嬢【シロジョウ】にしよう」
名前を決めて、私は白嬢を優しく撫でる。
真っ白な毛だから“白”。気品あるお嬢様みたいだから“嬢”。
それを合わせて、白嬢。
我ながらいい名前。
「気に入った?」
「にゃーん」
私が聞くと、猫は眠たそうな目を開けて私を見て啼いた。
「うん」って言ってることにしよう。



