「陽介……大好き」
「…っ」
優しい優しい、私の彼氏。
陽介は私の言葉に顔を赤くした。
その恥ずかしさをごまかすように、私の髪をぐちゃぐちゃにかき乱した。
「知ってる」
「へへっ」
陽介は私の頭から手を離すと、背中を向けて歩き出した。
陽介の耳は真っ赤で、私はクスッと笑ってしまう。
心が広くて、優しくて、穏やかで、可愛い人。
どんどん膨らんでいく、陽介のイメージ。
大好きな人。
私の心は、もう彼の色一色。
私は「待ってよー」と微笑みながら言って、陽介の隣まで走っていった。
陽介の隣にいると、安心するのは、どうしてなんだろう。



