「……私を琴平先輩の彼女にしてください」
「お前じゃなきゃ、嫌だ」
琴平先輩は優しく微笑みながらそう言って、私を抱きしめた。
涙で顔がぐしょぐしょ。
だけど、心の中は温かくて、ふわふわしてて。
琴平先輩の温もりと、光と、優しさが
距離がなくなった私たちを照らす。
たまらなく好き。
どうしようもなく、好きだ。
離れたくない。
このままずっと、時間が止まってしまえばいいのに。
琴平先輩は体から私を離し、澄んだ瞳で私を見つめる。
どんどん顔が近くなって。
今、ゼロになる――。
私は好きな人と、初めてのキスをした。



