琴平先輩の口から、声から、紡がれたその二文字は 私がずっと言おう言おうと思ってて、だけど言えなかったもので。 え?え? 私は頬をつねるが、……痛い。 現実? 夢じゃない? じわじわと涙が溢れてくる。 視界がぼやけて、琴平先輩の表情がよく見えない。 彼は確かに今、「好きだ」と言った。 そう言った。 ……そう、言ってくれたんだよね? え、だって、こんな……っ。 ポタリ。 涙がひと粒、頬を滑った。 「嘘……」 「嘘じゃねぇよ」 琴平先輩は私の瞳に溜まった涙を指ですくった。 嘘じゃ、ないの?