そんな空の愛しい幸せに私が気づくのは、その日の夜。 今の私は、陽介のことで頭がいっぱいになっていた。 あと少し。 あと少し。 すれ違いすぎたその恋。 嬉しくて幸せなことばかりじゃなかった。 辛くて苦しくて、何度も泣いた。 初恋が終わっても、君のことを忘れられなかった。 まだ私は、初恋の途中で 待ち合わせしたあの時間を過ぎて、「待ってる」と言われた場所に行けなくて、 ごめんねとありがとうを、溢れるほど伝えたくて。