私は凪雲くんに笑顔を向けると、「ありがとう」と凪雲くんはそう言って微笑みを返した。



大切な人が、できたんだね。


よかった……。







「じゃあ、私行くね」


「頑張って」


「うん!」






私は凪雲くんに背を向けて、啓林大学へ向かった。



凪雲くん、大好きだよ。

……恋愛感情じゃなくても、幼馴染として。





だから、幸せになって。







私と凪雲くんの心に、切なさなんてもうない。



そこにあるのは、幸せへの期待と希望。





そして、新たな運命の始まり。