――思い出した。 そうだ、私の好きな人は………。 私は事故に遭った瞬間、神様に祈ったんだ。 “ああ、神様。 これは、何の罰ですか? 私がいつまで経っても初恋を引きずってるから? それとも今更になって、迷ってるから? ……ごめんなさい。 陽介のことは忘れます。 凪雲くんへの想いだけを胸に、歩きます。 だから、公園へ…… 凪雲くんのところへ、行かせて……” だから私は、琴平先輩のことを忘れちゃったんだ。 私が忘れたくて、忘れてしまいたくて。