初恋途中~キミ色にナミダ~









ポタ……。



あれ?どうしたんだろう。


一滴の大きな涙が、膝に落ちた。






なんで私、泣いてるの?










――ズキン……ズキン……



痛い。

悲しい。



さまざまな感情が溢れて、流れて、こぼれて、渦を巻く。






私はあまりにも激しい痛みに、だんだんと瞼を下ろし、意識を手放した。








瞼の裏に、ずっと沈んでいた記憶が、浮かんでくる。



“脳裏を過る”というよりは、“映像を見る”という感覚。






私は完全に意識を失い、失っていた過去を、記憶を、想いを、取り戻す。