今日から私と空が通うのは、花丘高校。


この高校の裏には若葉公園という桜の大きな木がシンボルとなっている公園があったり、部活動が盛んだったり、校舎が綺麗だったり。


とにかく花丘高校はとてもいいところなの。



制服も可愛いし、ずっと入りたくて受験勉強は空に教えてもらいながら頑張った。





「おはよ、空。海」



「おはよー、凪雲くん」

「おはよ、凪雲くん」




後ろから私と空に挨拶をしたのは、ご近所さんで幼馴染の藤城 凪雲【フジシロ ナグモ】くん。


凪雲くんは優しくてかっこよくて、中学の頃からモテモテの人気者。




そんな完璧に近い空と凪雲くんに囲まれながら、私は幸せな日々を送っていた。


でもこれからは、もっと幸せになる。

そんな予感を抱いていた。





「新入生の皆さーん!受付はこちらでーす」




案内係の声が聞こえ、私たちはその声に従った。


高校生かぁ。

この前まで中学生だったのに、早いなぁ。



今でも夢を見ている気分だよ。