少女は胸に手を添えて、苦しそうに呟く。
――ドクン……
その声に反応したからか、それとも言葉に訴えられたのか、私の心臓は大きく跳ねた。
そこには、懐かしさだけじゃなく、涙を誘うくらいの辛さが隠れていた。
なに?この感じ。
どうして胸が、締め付けられるの?
もどかしいくらい、わからなくて。
消えかけそうなくらい、モヤモヤしてて。
でも、やっぱり思うんだ。
この気持ちは、失った記憶と関係があるって。
そしてそれは、私にとって大切なことなんだって。
少女が演じるヒロインの悲しみが、うつっちゃったのかな。
とても、泣きたくなってしまった。



