私も思い出したいけど。
さっきまであんなにはっきりと見えていた記憶が、だんだんとモヤがかかってきているように、記憶が薄れていく。
だけど、この公園での大切な思い出だったことは、どんなに記憶が薄れていってもわかる。
今の私の心は、薄れていく記憶の中で見つけた温もりと愛しさでいっぱい。
温かな光に、包まれているみたい。
凪雲くんじゃ、なかった。
私が「好き」と想っている人は、そばにいた人は、凪雲くんじゃなかった。
温もりも優しさも、凪雲くんのものとは違った。
あれは、誰だったんだろう。
やっと、凪雲くんが言っていた言葉の真意がわかったような気がした。
そしてその反面、さらに記憶が気になって、もどかしくなった。
記憶を閉ざしてしまった理由を知らなきゃ、思い出せないのかな?



