「啓林大学に来てみたけど……」
今日、琴平さんは来てるのかな?
空に、琴平さんの連絡先も聞きたかったんだけど、それは頑なに拒否された。
空は、本当に私に教えたくない情報は、一切教えてくれない。
連絡先もそうだけど……
事故前の私の携帯だって、空が預かっている。
もしかしたらそこには、私の欠けてしまった記憶への手がかりが残っているのかもしれない。
だから今、私は事故前とは違う携帯を使っている。
もちろんそこには、琴平さんの連絡先など入っていない。
空は、私に何を隠しているんだろう。
どんな秘密を――。
「あー!どうしても考えちゃう!!」
私は頭をブンブン振って、考え事を忘れようとする。
考えても、なにもわからないのに。
だからここまで来たのに…。



