琴平先輩、好きになってください。
私ばかりが、好きになって。
私だけが、虜になっていく。
彼にもこんな想いはあるのかな。
その想いが向けられている先は、私の方じゃない……よね。
どうせ琴平先輩は、私のこと妹みたいに思ってるし。
ねえ、琴平先輩。
お願いだから、こっち向いてよ。ばか。
「……琴平先輩は、あんまり笑わないでください」
「は!?俺、笑うと変?」
「変じゃないですけど、ダメです」
あなたの笑顔で、きっと女の子はあなたを好きになっちゃうから。
琴平先輩の笑顔は眩しすぎて、でもずっと見ていたくて。
私はもう、琴平先輩しか……見えない。



