私は強引に話題を変えて、アンの手を引っ張りながら、ワッフルが美味しくて評判のお店へと向かった。
アンが心配してくれることは嬉しいけど、これは私が解決しなきゃいけない問題だ。
アンに頼って、迷惑をかけたくない。
「歩美も一緒ならよかったね」
ワッフルを買ったあと、アンは一口ワッフルを食べてからそう呟いた。
「そうだね」
歩美は今日は部活。
男バスのマネージャーをやってるから、大変だろうなぁ。
今、私とアンがワッフルを食べてるって知ったら、「ずるい!」って言われそう。
「ねえ、海」
「なに?」
もうワッフルを食べ終えてしまったアンの瞳が、いきなり真剣なものに変わった。
……アン?



