「だからもう一度言う。 海、本当に好きな人を思い出してほしい」 私が、本当に好きな人? そんなの、凪雲くんしかいないよ……。 『誰なんですか?』 『お前だよ。 海ちゃんのことが、好きだ』 ――ズキンッ! 突然、頭に走った鈍い痛み。 今の……何? 声だけの、断片的な記憶。 私に誰かが「好き」って言ってくれた記憶。