琴平先輩かっこいいし、彼女……いる、よね…。 普通いるって。 こんなイケメン、女子がほっとくはずがない。 ズキン。 あれ。 わかってるのに、……胸が痛いや。 こんなに近くにいるのに。 手を伸ばせば、触れられる距離にいるのに。 どうしてこんなに、苦しいんだろう。 恋って、どうしてここまで切なくなるんだろう。 ねぇ、どうして? 「海ちゃん」 「は、はひ……?」 いきなり名前を呼ばれた私のほっぺを、ムニッと琴平先輩はつねった。 しかも両方とも。 琴平先輩……?