――動物園に着いた。
「最初はゾウ見たい!!」
「じゃあ、ゾウのいるエリアに行こうか」
マップを持った凪雲くんは、ソレを見ながら私に言った。
私は凪雲くんの隣に並んで歩く。
凪雲くんの隣にいて、よくわかる。
前よりも背が伸びたこととか、大人っぽく変わったところとか。
その変化にドキドキしている反面、少し切なくもなる。
私が眠っていた間、凪雲くんがどんな毎日を過ごしてきたのかわからない。
知りたいとは思うけど、過去よりも今が大切なことをわかってるから、うまく聞けない。
凪雲くんは、私のいなかった一年間、誰かと出会って別れて、いろんな経験をして、溢れる感情を抱いて。
私の知らない凪雲くんが、私のいない思い出が、あるんだよね……。



