「あたし、矢畑 あん【ヤハタ アン】」




栗色のショートヘアをしたその子。


こ、声かけてくれた!!



そのことが嬉しくて、私は一瞬止まってしまう。




「わ、私、遊理海!!よろしくね」


「名前わかってるから」


「あ、そっか」




矢畑さんはクスッと笑いながら、そう言った。


フレンドリーで、いい子だなぁ。





「海って呼んでいい?
 あ、あたしのことはアンでいいから」



「よろしくね、アン」



「よろしく、海」





早速、友達できちゃった。


幸先いいぞ、私!




授業が始まるまで、アンにいろいろ教えてもらった。