あの日……私の誕生日の3月14日。 私はそれを受け取って、中を見た。 「ハートのネックレス……」 中には可愛らしいネックレスが入っていて、私はそれを見て微笑んだ。 「ありがとう、凪雲くん」 大好きな人からの誕生日プレゼント。 私はそれを抱きしめながら、凪雲くんにそう言って笑顔を見せた。 凪雲くんは私の笑顔を見ると、安心したように微笑んだ。 ――ガラッ! すると、勢いよく病室の扉が開いた。 「……来たみたいね」 片手に携帯を持っている空の呟きは、私には聞こえなかった。