「海!」 「凪雲、くん……」 空の隣には、凪雲くんがいた。 凪雲くんも涙目で、大人っぽくなっていて。 空と凪雲くんの手には、丸い筒のようなものがあった。 「よかった…」 「え?」 よかったって、何が? モヤモヤは、大きくなる。 「ねえ、空」 「なあに?」 「空、何を持ってるの?」