海のいる病院に着き、さっき遊理空から教えてもらった病室へ向かう。



確か、3階の305号室。


俺は走ってそこへ向かった。



看護師に注意されても、俺は足を止めなかった。






そしてたどり着いた、305号室。


俺はゆっくりと扉を開く。





そして見た光景は、



酸素マスクをつけた、海の悲惨な姿だった。






「琴平先輩……」



その病室には、まだ遊理空しかいなくて。


俺はゆっくりと海に近づく。





「全身打撲、だそうですよ」



遊理空の目からは、涙が溢れていた。


現実なんだと、思い知らされた。