そうだ。 私は、公園に行かなきゃいけないんだ。 凪雲くんから返事を聞いて、 どんな返事だろうと、感謝の気持ちを込めた花束を送って。 それで……。 駅前の時計の下には、行かない。 陽介が待ってることなんて、忘れるんだ。 私は数回、深呼吸を繰り返した。 よし。もう大丈夫。 行こう。 歩き始めて、信号のない横断歩道を渡る。 その真ん中で。 ――キキィィィッ……! 車の急ブレーキ音が、脳内に響く。 私は横を向いて、目を丸くする。