公園を出たあとも、私の胸は高鳴り続けた。
三日後が楽しみで、だけど不安で。
私は、初恋を思い出にできるのかな。
私は、惑わされることも迷うこともなく、ちゃんと凪雲くんへの想いだけを抱きしめたまま、公園に行けるのかな。
返事を聞けるのかな。
三日後。
タイムリミットは、たったそれだけ。
私は、気づいていない。
その三日後に、運命が今までで一番大きく動くことを。
恋もけじめも不安も覚悟も嬉しさも
全部が無意味になることを。
春の風が吹いて、私の髪をなびかせる。
私はそんなことにこれっぽっちも気づかないまま、遠い青空を見上げていた。



