「あのね……好きなの」
「え?」
「凪雲くんのことが、好き!」
想像以上に大きくなった自分の声に、驚く。
私は顔をさっきよりも真っ赤にして、凪雲くんにそう伝えた。
空もこんなに緊張したのかな?
言った言葉は取り消せない。
告白してしまったから、元の関係には戻れない。
だけど、伝えたかった言葉。
空と約束したから。
凪雲くんに「好き」って伝えることを。
心臓が、未だに大きく高鳴る。
私はドキドキ鳴っている心臓を抑えるように、拳を強く握り締める。
「俺……」
凪雲くんが私に返事をしようとした。
けれど、
「待って!!」
私は凪雲くんの顔の前に手をつきだし、ストップをかけた。
それに驚いた凪雲くんは、ゆっくりと口を閉じる。



