――5月になった。
昼休み、屋上に行くと琴平先輩に会う。
彼に会った次の日の昼休み、私は空とお昼を食べるため屋上に行った。
そこに訪れると、琴平先輩が彼の友達と一緒にお昼を食べていた。
どうやら琴平先輩は、屋上が好きらしい。
だって、毎日昼休みに屋上に行くと、彼がいるから。
私も、屋上が好き。
琴平先輩に会うため、なんて理由じゃないけど、私も毎日昼休みに屋上に行っていた。
その屋上で、琴平先輩と喋りながらランチをする。
それが、私の日課になっていた。
5月になっても、その日課は変わらない。
私は今日も、屋上へ向かっていた。
階段を早足で登っている途中、休み時間にクラスの友達から琴平先輩のことについて話していたことを思い出した。
琴平先輩が男女問わず人気者で、特に女子からの人気はすごいらしい。
あのかっこよさと優しさに、ほとんどの女子が夢中になっているんだとか。