「今日はどうして花丘高校の文化祭に来たんですか?」
幼馴染の陽介はもう卒業しちゃったし、どうしてなんだろう。
私は疑問に思ったので、そう尋ねた。
「友達がここを受験するので、その付き添いに」
「え、笹道さん、今いくつ?」
「15歳、中3です」
笹道さんの答えに、私は目を丸くした。
えぇっ。
中3!?
私の二つ下ってこと!?
そうは見えないほど、可愛いし大人っぽい。
てっきり同い年かと……。
「……あたし、そんなに老けてますか?」
私の驚きぶりに、笹道さんはココアを飲みながら小さく呟く。
「違う違う!大人っぽいなって思って」
「そんな…、大人っぽくなんてないですよ」
笹道さんは謙虚にそう言うが、本当に大人っぽい。
私が中3の時なんて、もう少し幼かったけど。



