例えるなら、そう。
世界が変わったみたい。
モノクロの世界から、カラフルな世界へ。
その感覚は、私が陽介に恋を感じたときのよう。
その時も、世界がキラキラしたものに変わった。
なんでだろう。
どうして視界いっぱいに、光が散らばっているのだろう。
泣きすぎて、おかしくなっちゃったのかな?
「じゃあ、そろそろ戻ろうか」
「そ、そうだね」
体育祭は、始まったばかり。
今、緑軍は勝っているだろうか。
ふと空を見上げると、雲一つない晴天で
太陽の光が眩しくて、思わず片目をつむる。
太陽の熱い眼差しは、私たちを照らす。
……いや、太陽は私の心も照らしているのかもしれない。



