胸が、張り裂けそうなくらい苦しい。
それほど海のことを愛していた。
大好きだったんだ。
遊理空の姿が見えなくなって、もうすでに時間は12時になっていた。
俺は静かに、海からのプレゼントを開けた。
「マフラー……」
中身は、マフラーだった。
赤と黒のチェックのマフラーは、俺がずっと欲しかった物で。
それを見た瞬間、俺の瞳は潤んでいった。
「海……っ、」
苦しくて、切なくて、辛くて。
俺は溢れる涙を一滴だけ、落とした。
溢れたのは、涙だけじゃなく
海への想いも、一緒だった。
忘れるなんて、このまま終わりにするなんて嫌だ。



