「な、なんで笑うのー?」
「はははっ。だってさっきの海の顔、怒ってるかと思ったくらい強ばってて、……ははっ!やっぱ海はおもしれぇや」
え、私の顔、そんなに変だった?
私は顔を両手で隠し、若干落ち込む。
好きな人の前では可愛くなりたいのに。
変な表情見せて笑われるって、……凹む。
「いいよ」
「え?」
「クリスマスデート、しようぜ」
やっと陽介の笑いが止まったかと思えば、
陽介はそう言って微笑んだ。
その笑顔は大人っぽくて、穏やかで。
凹んでいた私の心を、いとも簡単に明るくする。
「うんっ」
久し振りの陽介のデート。
好きな人と過ごす、初めてのクリスマス。



