秋の肌寒さが、余計に私の心を寂しくさせる。
陽介がいない日々なんて、想像できない。
いつも陽介が隣にいて、毎日のように昼休みになると屋上で話して。
これが、当たり前じゃなくなるんだ。
「海?」
「あ、なんでもない」
落ち込んでいたことに気づいたのか、陽介は顔を覗き込むようにして私の名前を言った。
私はとっさに「大丈夫」と言って、ごまかした。
まだ、まだ時間はある。
陽介がそばにいる時間は、短いわけじゃない。
それに、私たちは恋人同士。
会えない日が続いたって、予定が合わなくてデートができなくなっても、
愛があれば、きっと大丈夫。
そうだよね?陽介。
「わかりやすい奴」
陽介は誰にも聞こえないような声でそう呟いて、私の頭を撫でた。
「陽介?」
いきなり頭を撫でられてびっくりした私は、陽介を見た。



