「よかった。そう言ってもらえて嬉しい」




私は作り笑顔ではなく、本当の、心からの笑顔を向けた。



心にあった不安は消えて、光が溢れる。

もう大丈夫。



陽介への愛は、変わらずにそこにある。







「海ー!」



「あ、空」




ふと私を呼ぶ声が聞こえ顔を向けると、空がいた。


どうしたんだろ、空。




「文化祭、一緒に回る約束してたのに、いつまで経っても待ち合わせ場所来ないから、心配しちゃった」




あ、そうだった。


すっかり忘れてたや。





「ごめんごめん」


「でも……、琴平先輩と回るの?」