混乱してきた頭。 私はこめかみを抑え、足元に視線を落とす。 どうして?なんで? 不安になって、心がざわめく。 「海……」 空は不安になっている私を、心配そうに見つめた。 そうか。 空も、見ちゃったんだ。 陽介と知らない女の子が一緒にいる、あの光景を。 だから焦ってたんだね。納得、納得。 頭ではわかってるのに、心が揺れる。 誰なんだろう。 妹?姉?友達? でも、陽介って兄妹がいるの? 私、まだなんにも陽介のこと、知らない。 彼女、失格じゃんか。 ポロッ。 こぼれ落ちたのは、涙だった。