「ねぇ、奈都。」

「なぁに?湊。」

「お誕生日、おめでとう。」

「ありがとう。湊は、毎年、祝ってくれるわね。」

「だって、好きだから。

……高校3年生の時の約束、覚えてる?」

「何の約束?」

「幻のプリンあげた時の約束。

……遅くなって、ごめんね。

来年、って言ったのに。

奈都、僕と結婚して?」

「っ、はい!」


そうして、薬指はキラキラ輝いているんだ。

【完】