甘い匂いが、鼻を擽る。

「それも、終わり。

彼女とは、もう別れた。

強く、ならなきゃいけないと思って。」

そうして、湊は私を離す。

「最低って、分かってるよ。

だけど、好きなんだ……。

俺の、彼女になって……?」

「っ、」

真っ赤になっている湊。

……そんな、貴方が愛おしい。

「……最低な奴……。」

「っ、うん。」

顔を苦しそうに歪める湊。