あたしは必死で本気で走ってくる男の子たちを想像した。
…うん。
確かに怖いね。
「今年も鬼ごっこ…なわけないよね?」
「うん。毎年違うみたいだから、今年は違うよ。」
「そこの2人、私語はしない。立っとくか?」
先生に注意されてあたしと入江くんの会話は途切れた。
もう一度、あたしはしおりに目を通す。
学科対抗競技か。
佐幕科vs倒幕科ってことだよね
だったらあたしと小五郎さんは同じチームだよね?
あたしはなんだか嬉しかった。
「早く来ないかな。遠足…♪」
遠足が待ち遠しくて当日まであたしは浮かれっぱなしだった。



