学校に着きお兄ちゃんがついてこい、と言うからお兄ちゃんについていった。
「今から理事長のところに行くぞ。」
「うん。」
あたし達しかいない廊下はなんだか少し不気味だった。
あたしはお兄ちゃんの後をはぐれないようについて行った。
コンコン
しばらくして理事長室と書かれた部屋へお兄ちゃんはノックをした。
「失礼します。土方です。」
「入れ。」
「失礼します。」
ガチャ
「よく来たな。そこのソファにでも座れ。」
「はい。おい、巳甘お前も早く入れ。」
「うん。失礼します。」
甘味を連れて中へと入りソファへと座った。
「おはよう、巳甘。」
「おはよう、西郷さん。昨日ぶり。」
「そうだな。ここに来たのは入学の件だろ?」
「うん。あたしここに入学することにした。」
あたしがそう言うと西郷さんはとても穏やかに笑かけてきた。
「そうか。そう言ってくれて安心だ。もう、入学手続きは済んである。だから、さっそくだが今日からお前はここの生徒だ。」
西郷さん仕事が早いな。
何故だか妙なところで感心するよ。
「ありがとう、西郷さん!けど、制服は?」
「それなら心配するな。もうこっちで用意してある。」
なんだかあたしが最初からここに入学することがわかってた見たい。



