(えぇ、分かったわ。)
あたしと甘味はお風呂場へ、お兄ちゃんは部屋へと各自向かった。
「ふわぁぁ…」
風呂の蛇口を開けていたら不意に欠伸が出てしまった。
(眠いの?)
眠いと聞かれたらなんだか眠くなってきた。
「…うん。」
(言ってこようか?)
「ううん、大丈夫。」
あたしはだんだんと閉じてくる瞼をこすり頬を軽く叩いた。
「よしっ!寝るならちゃんとお風呂に入らないとね。」
(そうね。)
あたしと甘味は早速お風呂に入る準備をした。
リビングに頂戴お兄ちゃんがいたから声をかけた。
「お兄ちゃんー、先に風呂入ってもいい?」
「あぁ、いいぞ。風呂から上がったら俺を呼んでくれねぇか?じゃ、部屋で仕事してるからな。」
「うん。」
そう言ってお兄ちゃんは部屋へと行った
________
____
チャポンッ
「ふーっ。甘味、暑くない?」
(えぇ。大丈夫よ。)
あたしは浴槽に浸かり甘味にシャワーを当てて体を流していた。
あたしは今日起こった出来事を振り返って見た。
懐かしい人達に会えたこと、あの高校に入学することを西郷さんに勧められたこと。
「入学か…」
(巳甘は入るつもりなの?)
「入る…か。まだ決めてないよ。けど、小五郎さんがいるんだもんな。」
(入学してもいいんじゃない?もし、自分に合わない学校だったら他の学校に行けばいいじゃない。それに受験もなしに入れるなんでラッキーじゃない。)
確かに甘味の言う通り。
自分に合わなかったらやめればいいだけだし、普通は受験して合格しないと入れないけど、今回は推薦という形だから受験しなくてもいいはず。
「分かった。あたし、入学する。」
(二言はないわね?)
「うんっ!」
こうしてあたしは入学することを決めた。



