「いきなりごめん。驚くとは思ってもいなかったから」
「ううん、こっちこそごめんね。何の用だったの?」
「お腹空いてないかなって。今18時だからね。」
「ううん。大丈夫。あたしお菓子持ってきてるから。」
ほら、とあたしはお菓子が入ってる袋を見せた。
「そっか。退屈だと思うけどそこに座っててね。今から課題するから。」
そう言って沖田さんは席について課題をやり始めた。
あたしはその間甘味の体を撫でていた。
1時間後
「巳甘すまん!遅くなった。」
ガラッと大きな音を立てて教室の扉が開けられた
そこには息を切らしていたお兄ちゃんの姿があった。
「お兄ちゃん!ううん、大丈夫だよ。」
「本当にごめんな。約束通りお菓子を買ってやるから。」
「やったね。へへへ。」
「で、総司は真面目にしてるのか?」
お兄ちゃんがこちらにやってくる。
「あれ?土方先生じゃないですか。会議終わったんですか?」
「まぁな。で、総司。課題は全て終わらしているのか?」
「みます?」
沖田さんが自信たっぷりな笑みで分厚いプリントをお兄ちゃんに差し出した。
課題って、あんなに分厚かったんだ。
それをこの1時間で全部___
「総司、全部終わってないじゃないか。やってるのは最初の2,3ページと最後の2,3ページじゃないか。」
やってなかったみたい。
「あ、ほんとですねー」
「……明日また同じやつをやるから明日中にコレと明日のやつを全てやり切ってこい。」



