(…巳甘の所に行ってもいい?置いていかれるの嫌だから。)



あたしが頷くと甘味はこちらに向かってきた。



「沖田さん、甘味も抱っこしてもらってもいい?」



「もちろんいいよ。」



「よし、急いで行こうか。しっかり捕まっててね。」



急いで行く気なの?



あたしは思わず沖田さんの首にしがみついた。



(巳甘、この人にちゃんと釘をさしときなさい。吉田にお菓子禁止令出してもらうよ。)



…この甘味の目は本気だ。



お菓子を禁止されたらあたしは生きて行けれないから。



「今回だけだから。次からは手も繋がないし抱っこもさせてあげないから。こんなことしてるの小五郎さんに見つかったら誤解を招くんだからね。」



…こういうことかな?



甘味を見ると満足気に頷いてた。



「…分かったよ。」



それから沖田さんは急ぎ目で廊下を駆けた。