「恋仲?随分と言い方が古いんですね。勿論ですよ。あたしは昔の小五郎さんの恋仲です。なんでそれを知ってるのです?」
「あれ?忘れちゃった?僕はね昔新撰組1番隊組長の沖田総司だったんだよ。」
「沖田…総司……。っあ!沖田さんですか?」
「覚えてるんだ。」
「はい。」
忘れるはずなんかない。
あたしは一度新撰組に囚われたんだっけ
「敬語はやめてよ。昔は敬語使ってなかったんだし。」
そういえば昔は誰にでも敬語で話さなかったけ。
「分かった!」
あたしがそう答えると沖田さんがあたしの顔を見てきた。
あたしの顔に何かついてるのかな?
もしやお昼に食べたサンドイッチ?
いやそれがついてたらメイクしてる時にとってくれてる筈。
うーん…どうしたんだろう。
「沖田…さん?」
あたしは沈黙が耐えきれず名前を呼んだ
すると沖田さんは我に返った。
「なんでもないよ。さて、ここにいても仕方ないし行こうか。少しの間我慢してて。」
何を我慢するのかなと疑問を思った
すると突然沖田さんにお姫様抱っこされた。
「きゃぁっ!」
あたしは思わず悲鳴を出してしまった。
(大丈夫、巳甘?)
足元にいた甘味が沖田さんの足に絡みついた。
「甘味いくらなんでも巻きつきたら駄目でしょ。」
「……っ!」
あ、沖田さん…顔が強張って行く。
これで蛇が苦手にならないといいけど。
「こらっ。甘味やめなさい。唐辛子あげないからね。」
(それは嫌だ。唐辛子食べたいからやめるよ。)
甘味って頑固な時もあるけど唐辛子とか甘味の好きな物を餌にしたら凄くと素直にあたしのいうことを聞くんだよね。
ふふ、可愛い。



