「あ、うん。よろしくね。」


あたしは顔だけ出してそう言った。


なんか恥ずかしい…


「どうしたんだ?まさか総司に惚れたのか?」


「お兄ちゃん冗談はきついよ。あたしにはもういるって言ったでしょ?」


「そうだったな。」


ハハとお兄ちゃんは笑った。


「お兄ちゃん…?君、土方先生の妹?」


「うん。けど___」


"けど本当のお兄ちゃんじゃないよ"って言おうとしたらお兄ちゃんに頭を優しく撫でられたから、言葉が詰まってしまった


「お前は俺の本当の妹にきまってるだろ?」


「…うん!ありがと。それよりさっき笑ったでしょ。しかも冗談って笑った。」


「本気にするなって馬鹿」


「むぅ…」


あたしは頬を膨らまして口を尖らせてたら沖田…先輩と目があった。


沖田先輩は頬を赤く染めて口元を手で隠していた。


「ヤバっ……」


な、何?


何なの?


(巳甘、立ち話もいいけど歳兄には授業があるんだし学校全部回れなくなるよ)


「あ、それもそうだったね。お兄ちゃんごめんね、あたしそろそろ行かないと本当に休憩なくなっちゃう。」


「おっと…俺も授業の事すっかり忘れてた。」


「じゃあ仕事終わったらまた連絡するね。行こ、伊東さん。沖田先輩また会えたら。」