「どうしよう…」
(はぁ…向こうの方で人の声が聞こえるからそっちに行って見ましょう。)
甘味を下ろして聞こえる方に案内してくれた。
甘味は前世のあたしと同じらしく耳と目がすこぶるいい。
けど鼻は使い物にならないくらい使えないらしい。
甘味の後を追ってあたしは歩いた。
すると向こうの方から人が歩いてくる。
あたしは甘味を連れてその人に歩み寄った。
「こんにちは。あの!少しいいですか?」
「うわっ!びっくりしました…」
白衣を着ている男の人だった。
さらさらした黒髪にメガネをかけていた
「すいません…」
「見た感じここの生徒ではないですね。もしかして彼氏に会いに来たとか?」
ふふっ、笑ってそう言った男の人
なんだか見覚えあるな…
「違います。あたしは迷ったんですよ…。休憩中に学校探検しようと思ったら迷って…」
「休憩中?」
「はい。さっき撮影が一つ終わったんですよね…」
「も、もしかして...mimkaさんですか?」
「は、はい。」
(馬鹿…なんで言ったの?吉田から言われた筈なのに…)
あたしは連れていた甘味に言われた。
「馬鹿じゃないもん。いいじゃない。ここの学校の先生だったら…」
(それはそうだけど…)
「あの…誰と話してるのですか?」
あたしが甘味と話してたら男の人が声をかけてきた。
あたしは急いでその人と向き合って
「すいません…この子と話してたんです…」
あたし甘味を見せた。
すると男の人は目を見開いて固まっていた。
「あの…大丈夫?」
「み……かさ…ん?」
「なんであたしの本名知ってるの?」
「……」
「……」
も、もしかして墓穴掘った感じ?



